由利本荘市: 新沢集落

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新沢集落
新沢集落
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由利本荘市新沢集落概要: 新沢集落は羽州浜街道の亀田コースだけではなく、亀田街道や内大内街道への分岐点でした。岩城亀田藩では1つの拠点として重要視していたようです。古い町並みこそは残っていませんが、雰囲気は十分伝わってきます。新沢八幡神社には、高尾番楽や古式(一説では650年?)にのっとった神輿行列が行われ、中世から開かれた所だったことが現在で受け継がれています。
町並み
 新沢集落新沢は亀田街道と川大内街道と交差する交通の要所として重要視されていた地域です。羽州浜街道の亀田廻りにもなっていて石脇、本荘にも通じていました。中世の頃は大井氏一族である小助川氏が新沢館を築き何度か戦場にもなりました。新沢集落特に天正十年十二月に行われた小助川氏、秋田氏連合軍と大宝寺氏と由利諸侯との戦いは「新沢の合戦」と呼ばれる程の激戦だったそうです。現在の新沢の町は周辺から見ると比較的大きい集落ですが静かな落ち着いた町並みになっています。町屋が軒を並べるとい風ではなく街道沿いに民家が並んでいるといった感じを受けます。店舗もほとんどありませんが街道沿いには低樹の植栽が植えられていて雰囲気はかなり良いです。
新沢八幡神社
 新沢八幡神社新沢八幡神社に由来は良く解らないそうです。ただ9月15日に行われる祭典は650年も前から続けられていることから鎌倉時代前後に創建されたと云われています。白装束姿で神輿を担ぐ行列の様は古式にのっとたもので神聖な雰囲気が伝わってくるようです。応神天皇を祭神とする神社で、正面には瓦屋根の神社山門があり神仏混交の名残が今に伝えています。新沢八幡神社この形式は川大内街道沿いの葛岡金峰神社などにも見る事が出来ます。高尾番楽が伝えられていることから鳥海山の山岳信仰などと混交したのかも知れません。境内の木々はかなり大きく古社の雰囲気が十分感じる事が出来ます。新沢八幡神社参道には旧大内町指定の燈篭があり階段や石畳もかなり古さを感じます。社殿は社殿は明治42年に改築されたものですが、集落の規模の割りにかなり大きく立派な建物です。拝殿には高尾番楽に使われる物か解りませんが面が一対飾られています。境内社と思われる建物も意外と大きく当時の新沢がかなり大きな集落だった事を物語っています。
地蔵堂
 地蔵堂 地蔵堂は県道9号から新沢集落への入り口付近にあります。案内板も無い為、由来などは分かりませんが、集落への入り口付近にあることから道祖神的な意味合いがあったのかも知れません。建物は新しいもので、内部にはお地蔵様が祀られている他は何もなくガランとした感じです。ここで地蔵講などがあり皆が集まるのでしょうか?バス停が隣接しているので何か意味がありそうです。
お地蔵様
 お地蔵様 お地蔵様は新沢集落から駒泣峠への入り口に鎮座しています。川大内街道や亀田街道でよく見かける集落入り口にあるお地蔵様群です。駒泣峠へ向かっての安全祈願も兼ねていたようです。反対側の上蛇田集落でも峠の終着地点に庚申塔などがあります。峠の往来はほとんどなくなりましたが、写真のように現在でもお供えものが多く信仰が厚い事が分かります。新沢集落の原風景としても、継続して守っていてもらいたいものです。
駒泣峠
 駒泣峠 駒泣峠は新沢集落と上蛇田集落を結ぶ峠道です。亀田街道や川大内街道を利用する旅人達にとっては最大の難所とされています。峠の名称は険しく急な山道に人も馬も泣くほどだったというのが由来だそうです。参勤交代や藩内の巡行なども使われたこの峠は歴史的遺産として旧大内町指定文化財に指定されています。峠の中腹には御茶立場があり湧き水が湧き出ていて茶屋もあったそうですが、現在では往来する人もなく車で行く事はやめた方がいいと思います。
道路元標
 道路元標 道路元標とは、案内板によると「道路元標とは、道路の路線の起点、終点または経過地を表示するための標識で、各町村に1個づつ置かれていました。」とあります。現在の県道9号線と旧川大内街道の分基点にあり、昭和26年に設置されたものです。石柱には「川大内道路」と書かれています。各町村に1個づつ置かれていた割りに、このような道路元標を見るのが始めてで、もう少し注意深く探したらまだまだ見つかるかも知れません。

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