小高宿(南相馬市)概要: 小高は中世、相馬氏の本拠となった所で周囲には相馬氏縁の史跡が点在しています。小高城(福島県指定史跡)は南北朝時代に南朝方である北畠顕家の配下によって築かれた城で延元2年(1337)に相馬義胤により奪取されると長く相馬家の居城として機能しました。慶長5年(1600)の関が原の戦いでは関係が深い佐竹氏に同調し曖昧な態度を取った為、一時改易となりましたが、伊達政宗の口添えなどにより旧領に復帰しました。しかし、近代的な領土経営をするには小高城は手狭だった為、慶長16年(1611)に相馬利胤が相馬の中村城を築いて改めて中村藩を立藩し、藩庁と藩主居館を移しました。小高城は廃城になりましたが、小高の重要性は維持され、城跡には代官所が置かれ小高周辺の中心地として機能しました。本丸跡には中村神社、太田神社と共に相馬三妙見社とされる小高神社が勧請され、麓には相馬氏累代の菩提寺である同慶寺(南相馬市指定史跡)があります。陸前浜街道が整備されると本陣なども整備され経済的にも発展し多くの商人も居を構えるようになります。現在の小高は店舗の近代化や道路の拡幅で古い町並みはあまり見られませんが時折、見せる土蔵の店蔵が当時の繁栄を忍ばせてくれます。
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